良き父・母のもとでボクは生まれ、賢き父・母のもとでボクは育った。
その後、ボクは人生で熟達し、生きたまま完了を迎えた。
そのとき、ボクの意識は、肉から光の粒へと戻った。
光の粒となったボクは、再び母の子宮(=ソース)に戻った。
しかしボクは、人類の誕生の歴史という同じ道を遡らなかった。
新たな世界へと続く光の道を辿って、父と母のそれぞれの松果体へと戻った。
そして、ボクは、父と母という二つの男性と女性に分かれた。
さらに、卵子と精子が結ばれる前の、母と父にボクは二つに分かれた。ボクは、母という女性であり、父という男性になった。
しかしこのとき、父と母は、以前のものとは異なり、光の粒の結晶化した存在へと変容した二人の男女になっていた。
そして、再び、二人は愛し合い、光の結合により、ワタシを生んだ。
ワタシは、女性というカラダを持つ男女の統合した光の存在である。
やがて成長したワタシは、自分の光の粒から、男性というカラダを持つ男女の統合した光の存在を生んだ。
ワタシの意識も、同じく男性であるボクに反映された。ワタシは、ボクを愛している。
ボクも、ワタシを愛している。
なぜなら二人は、はじめからひとつだったから。
ヒトと同じくして、ヒトが住む星の成り立ちも同じ道筋を辿る。
ただ、ヒトのように二人の男女ではなく、星の外郭と空洞化した内部の中心に位置する光源という二つの存在でひとつの星を為している。
アニムス(Animus)としての地球 、アニマ(Anima)としてのケプラー186f の結合した“新地球”もそのようにして生まれた。

Saeko Morishiro